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新基準値による飲用茶の計測方法
2012年4月1日からの茶の新基準値は『原材料の状態では基準値の適用対象とせず、製造、加工後、飲む状態で飲料水の基準値を適用』され 10 Bq/kg です。

荒茶又は製茶10g以上を30倍量の重量の熱水(90℃)で60秒間浸出し、40メッシュ(1インチの幅に40個の網目)相当のふるい等でろ過した浸出液を測定試料とする。

参照・静岡県農業政策課
24年産一番茶先行安全検査結果について 2012-04-12~
お茶の放射線に関する情報について
お茶のまち静岡市 応援プロジェクト
◇ 静岡新聞ニュース 特集・静岡茶

狭山茶
私はコーヒー党ですが時にはお茶も

「飲む状態」とはこのような方法で抽出されたお茶とのことですが、「原料」としての煎茶とか番茶などではどの程度の値を示すのかを知りたくなります。子どもの生活時間を屋内16時間+戸外8時間と標準化したのと同様な印象を受けます。
お茶はインスタントコーヒーのように粉末品もあります。茶道における抹茶も同じですが、茶碗(カップ)に入れてお湯や水を注いで飲める商品です。この場合は粉末の状態で測定されねばならないと考えられます。

この点については、「2011.06.19 汚染静岡茶、フランス空港で発見 廃棄処分に」を書いた時に確認したことがあります・・・
「静岡」の茶から基準を超える放射性物質が検出されたとのフランス政府の発表を受け、静岡県の川勝平太知事はコメントを発表し、「仮に製茶の数値が1千ベクレルだとしても飲用茶にすれば10ベクレル程度になる。飲んでもまったく問題ないと考える」と県の独自調査の結果を示して安全性を強調。(朝日新聞 2011年6月18日 静岡知事「飲用茶にすれば問題ない」仏での検出受け

厚生労働省-食品中の放射性物質への対応
「食品中の放射性物質の試験法の取扱いについて」(平成24年3月15日 厚生労働省医薬食品局食品安全部基準審査課長通知) [PDFファイル 180KB] がありますので引用しておきます。

飲用に供する茶の試験については、以下の①、②の場合、飲用に供する状態で10Bq/kgを下回ることが確認できるものであるため、試験法通知に基づく飲用に供する状態での検査を不要とする。
① 荒茶又は製茶に含まれる放射性セシウム濃度を、試験法通知で示した方法【注1】により測定した結果、200Bq/kg以下の場合 【注3・測定の検出限界値は 40 Bq/kg 以下であること】
② 荒茶又は製茶に含まれる放射性セシウム濃度を、平成24年3月1日付けの監視安全課事務連絡【注2】により示した「食品中の放射性セシウムスクリーニング法」の要件を満たした検査機器により測定した結果、150Bq/kg以下の場合 【注3・測定の検出限界値は 25 Bq/kg 以下であること】
ただし、検査結果が①、②に示した数値を超えた場合は、飲用に供する状態での検査を必ず行い、検査結果を確定することとする。

静岡県の記事にも書かれている飲用茶の検査方法は、「食品中の放射性物質への対応」ページにある「食品中の放射性物質の試験法について」(平成24年3月15日 厚生労働省食品安全部長通知」食安発0315第4号[PDFファイル 472KB]に書かれています。
【注1】この通知に書かれている「食品中の放射性セシウム検査法」の意味です。

【注2】食品中の放射性セシウムスクリーニング法の一部改正について(平成24年3月1日厚生労働省食品安全部監視安全課長通知)事務連絡 平成24年3月1日 [PDFファイル 448KB] の事です。

「食品中の放射性物質に係る基準値の設定に関するQ&Aについて」(平成24年3月30日 厚生労働省食品安全部基準審査課長通知) [PDFファイル 387KB] があります。
ここで、『抹茶や、茶葉をそのまま粉砕した粉末茶については、茶葉から浸出された茶ではなく、茶葉そのものを摂取すること、また、アイスクリーム等の食品の原料として使用される場合も多いことから、粉末の状態で一般食品の基準を適用します。』と答えられています。
【注3】それぞれの検査方法における検出限界値については、「食品区分や検査に関するQ&A」の「No.13」に書かれています。
全ての測定について、検出限界値は基準値の 1/5 と決められています。例えば基準値 10 Bq/kg の飲用水を測定するには 2 Bq/kg の精度が求められているということ「No.42」

◇ 静岡市の丸善製茶株式会社サイトに、茶葉の放射性物質への対応 を中心にした新着情報ページがあります。大変丁寧な情報整理、発信をされています。
書かれている情報によると、『静岡県は参考資料として荒茶でも検査しており、昨年の一番茶と比較して放射性セシウムの濃度は18分の1に低下したことも発表しています。』とのことです。

山梨県産農産物の放射性物質検査結果一覧
◇ 2012年5月17日、南部町の飲用茶測定は不検出でした。
◇ 山梨県 平成24年度県産農産物放射性物質検査の実施予定(更新日:2012年3月30日)では 平成24年6月に茶(荒茶3)が予定されています。

狭山茶の安全・安心、2012年7月6日更新 平成24年産狭山茶の放射性セシウム検査の結果について(第28回)を確認しました。このページが基本情報を発信しています。
埼玉県の県政ニュース 「狭山茶について」
2012年5月17日・第12回調査、毎日更新されていますから、ニュースページから確認するのがよい。
同日、ソーシャルメディアを使った「狭山茶応援プロジェクト」が始まりました。
twitter.com/sayamacha_pt | facebook.com/sayamacha.pt
平成24年産狭山茶の放射性セシウム調査について(第4回) 掲載日:2012年5月7日
平成24年産狭山茶の放射性セシウム調査について(第3回) 掲載日:2012年5月2日
平成24年産狭山茶の放射性セシウム調査について(第2回) 掲載日:2012年5月1日
平成24年産狭山茶の放射性セシウム調査について(第1回) 掲載日:2012年4月27日

◇ テレビ山梨 UTYニュースの星 2012年05月01日 南部町で新茶の摘み取り始まる
きょうから5月がスタート。そしてきょうは、立春から数えて88日目の八十八夜です。 県内一のお茶所、南部町では新茶の摘み取りが始まりました。
新茶の摘み取りが始まったのは南部町万沢地区の一瀬辰治さんの茶畑です。 こちらでは、毎年八十八夜にあわせて茶摘みを始めていて、きょうも、親戚や近所の人たちが一つ一つ手作業で新芽を摘み取っていました。 今年は3月までの気温が低かったため、葉の生育がやや遅れていましたがここ1週間天候に恵まれ、例年通りの収穫となりました。 冬場に、若干の霜の被害にあったそうですが大きな影響はなく、品質は良いということです。
町内にはおよそ920戸のお茶農家があり、栽培面積は東京ドーム22個分にも相当するおよそ105ヘクタールに上るということです。 茶摘みのピークは来週で、今シーズンは例年並の210トンの収穫量が見込まれているということです。 なお、きょう収穫されたお茶の葉は早速、工場で加工され、あすから「道の駅とみざわ」で100グラム2000円ほどで販売されます。

◇ 産経新聞 2012年4月24日の記事、放射性セシウム「検出せず」 風評被害打破 静岡茶市場で新茶初取引
茶所静岡の初夏の風物詩「新茶初取引」が23日、静岡茶市場(静岡市葵区北番町)で開かれた。今年は低温が続いたものの、適度な降水に恵まれて新茶の育ちが良いという。東京電力福島第1原発事故による風評被害で大きく落ち込んだ昨年からの挽回を期して、取引にも熱が入った。
午前7時15分ごろ、ベルの音とともに市場が開くと、真っ先に両河内茶業会(同市清水区両河内)の新茶にこの日の最高値、1キロ8万8千円がついた。同会の中山勉会長は「作った茶にいい評価をしてもらえてうれしい。末広がりと安定を祈願してこの金額になった」と喜ぶ。
昨年は東日本大震災に伴う福島第1原発事故で、同区藁科地区の一番茶の製茶から放射性セシウムが検出され、風評被害で茶業界は深刻なダメージを受けた。今年は県や同市が行っている検査で、いずれも検出されていない上に、この日の取引では茶市場や各JAが独自に検査した新茶のみを扱っており、安全性を厳重に確保することで風評被害を打破したい考えだ。
最高値の新茶を買い付けた和田長治商店(同市葵区安西)の和田治夫社長は「茶農家さんが1年間土壌の浄化などに取り組んできた効果もあって、風評被害は沈静化してきている。安全安心な静岡茶を消費者に届けたい」と話していた。
この日の県内茶の取引量は約900キロ、1キロ平均8600円と、昨年(約3200キロ、同7200円)から大きく持ち直したとはいえないが、茶業関係者らは“静岡茶”ブランドの再興に向け、開通間もない新東名高速のサービスエリアやパーキングエリアで県外にも安全性とおいしさのアピールをしていく方針だ。

◇ 東京新聞 2012年4月18日 新茶を率先購入 市プロジェクト 所沢、復活を支援
東京電力の福島第一原発事故の被害を受けた狭山茶生産農家を支援しようと、所沢市役所は17日、約2千5百人いる職員に呼び掛け、5月にも市場に出回る新茶を率先して購入する「応援プロジェクト」を始めた。
担当課を通じて市茶業協会に注文、新茶1袋100グラムを1000円で買う。市職員が地元産の茶を購入することで、消費者に安心をアピール、販売回復につなげるのが狙い。既に幹部から注文が相次いでいる。
市農業振興課は「狭山茶に復活してほしい。そのための手伝いが少しでもできれば」としている。(©上田融)

◇ 産経新聞 2012年2月9日の記事、埼玉県茶業協会、全データ公表を依然拒否 書式作り説得の県無視
狭山茶の生産者らでつくる埼玉県茶業協会が、自主検査で放射性物質の測定を行った銘柄のうち、基準値(1キログラム当たり500ベクレル)未満だった銘柄の数値しか公表していない問題で、協会は昨年11月以降、県から数回にわたってすべての数値を公表するよう要請があったにもかかわらず、現在も対応を取っていないことが産経新聞の調べで分かった。県の担当者は公表すべき項目の書式まで作って説得したが、協会側は「基準値を超えたものは流通していないから示す必要がない」との姿勢を崩していない。
県茶業協会は昨年11月15日、加盟業者のうち県の検査を拒否して自主検査を実施、基準値以下だった30業者の234銘柄について、製品名と測定値をホームページ(HP)に公開した。
ただ、県が検査したものについては基準値を超えたものも超えないものも全データを公開したのに対し、協会は「基準値を超えたものはもう店頭販売していない」との理由で、基準値未満のものしか示さなかった。これでは、基準値を超えた銘柄があったのかどうか消費者は確認できない。
これに対し、県は「消費者に不親切」として昨年11月17日に協会に対して是正を要請。上田知事も昨年11月25日の定例記者会見で「(協会側の)反応によっては、何らかの形で強い話(対応)になるかもしれない」と警告。県はその後も数回にわたって全データの公表を要請した。
しかし、HPの掲載内容に変化が見られないため、県は今年に入って協会に対し、HPで示すべき内容について書式まで作って提案してみたというが、反応はなかったという。
産経新聞の取材に対し、県茶業協会の担当者は「基準値を超えたものは売っていないので示す必要がないという考え方は変わらない。県からの提案も確かに受けたが、県にも同じ説明をしている」との説明を繰り返す。
これに対し、県の担当者は「こちらの提案が聞き入れてもらえないようで、とても残念だ。しかし、命令できる立場にはないので、これからも是正してもらえるよう要請を続けていきたい」と話している。