甲府市中心市街地活性化基本計画策定委員会

中心市街地活性化
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第2回会議録

開催日時・平成19(2007)年6月26日(火)午後3時~
開催場所・甲府銀座ビル アルジャン 4F 大会議室 出席・16名

議事内容等

(1)計画記載想定事業について

事務局から国の様式に基づき、事業の区分別に説明が行われた。

4.土地区画整理事業、市街地再開発事業、道路、公園、駐車場等の公共の用に供する施設の整備その他の市街地の整備改善のための事業に関する事項について

○甲府紅梅地区市街地再開発事業
 現在のパセオから県営駐車場の0.6haの再開発で、商業施設、駐車場、住居、県の宝石美術専門学校を併設し、平成20年度の着手、平成22年度の完成を目指している。

○甲府駅周辺土地区画整理事業
 平成3年から事業が始まっていて、21.9haの甲府駅北口を中心に区画整理を進めている。

○甲府駅周辺拠点形成事業
 区画整理内において、様々な施設建設計画を進めている。

○都市計画道路和戸町竜王線(中央4丁目工区約200m)
 連雀問屋街から東へ200mの計画道路で、厚生年金会館等がある朝気の道路に直結する。

○都市計画道路古府中環状浅原橋線(宝工区約260m)
 県民文化ホールの西側の都市計画道路が区画整理事業で一部完成していて、旧穴切小学校用地まで都市計画道路をつくり、都心環状道路を設定するという計画である。

○バリアフリー基本構想による道路改良事業
 甲府市交通バリアフリー基本構想により、甲府駅からのバリアフリー化を高めるということで甲府駅から南側を中心に歩道をつくる計画で、紅梅北道路に計画している。

○まちなか回遊道路整備事業
 宝石道路と山裾いにしえの道の2つの計画で、前者は宝石の町甲府というイメージを道路を通じて醸し出すという内容で、2カ所に計画がある。甲府駅北口人口地盤等と、紅梅地区再開発に絡め、オリオン通り交差点を想定している。
 後者は、現在の英和高校の裏辺りに石畳をつくり、そこから中心市街地まで整備し、回遊性を高める。中心市街地はかなりのボリュームの計画であるが、その一部の甲府駅南口の山交百貨店から東京ガス南側踏切の回遊を高めていきたい。県で舞鶴公園の北側は整備したため、その2カ所をつなげて、甲府駅からの回遊性を高める計画である。

○まちの杜推進事業(ポケットパークの設置)
 中心市街地の中の憩いの場として、ポケットパークをつくる構想で、現在、銀座通りに1つ設置してあるが、それに合わせてもう少ししっかりしたものを整備していく。

○まちなか緑化推進事業
 協働のテーマの下、緑化の推進を図るため、住民、居住者と一緒に花を育てていく。

○案内板(サイン)設置事業
 中心市街地の魅力の拠点である南口、または中心市街地のスポットに案内板を配置し、甲府に訪れていただく方の利便性に資する。

5.都市福利施設を整備する事業に関する事項について

○まちなか健やかサロン事業
 本日の会場である甲府アルジャン4Fで行っている事業。保健師が1名常駐していて、赤ちゃんから高齢者までの市民交流、子育て、健康・介護相談、各種健康教室を実施している。平成15年度から実施。実施当初は市単独だったが、現在は国費の1/2の補助を受けている。

○甲府紅梅地区市街地再開発事業
 前述の紅梅町の再開発ビルへ、山梨県宝石美術専門学校が移転するため、都市福利施設として資料に再掲した。学生数は100名、平成22年度には移転開校予定である。

6.公営住宅等を整備する事業、中心市街地共同住宅供給事業その他の住宅の供給のための事業及び当該事業と一体として行う居住環境の向上のための事業等に関する事項について

○甲府紅梅地区市街地再開発事業
 全体で20階建てを予定している。1、2階が商業施設、3~6階が駐車場、7、8階が宝石美術専門学校、その上の階層が住宅用の分譲を予定。現在の分譲予定戸数は104戸である。

7.中小小売商業高度化事業、特定商業施設等整備事業その他の商業の活性化のための事業及び借置に関する事項について

○商人塾事業
 現在、個々の商店をとりまく経済活動が変わってきている中で、それに対応する経営能力が不足しているとの考えから、経営力を強化する技能を考えている。

○まちづくり会社の強化(合意形成・体制作り)
 中心市街地全体をショッピングモールと見立てた上でタウンマネジメントをしていくという考え方があり、それに対する事業主体としてまちづくり会社を強化したらどうかという提案であるが、現状では、想定として挙げているのみである。

○オリオン通りアーケード建設事業
 平成21年度に予定されている計画に基づき進めていく。

○旧TMO区域推進事業
 商店街が行う事業に対し、甲府商工会議所が主体となり始まった事業に甲府市が補助金として援助している。

○空き店舗等活用支援事業
 中心市街地での空き店舗に対して、そこで開業するものへの補助金等を支出している。

○一店逸品創出
 誇れる逸品を創出していこうというものに対する助成である。

○舞鶴城公園及び歴史公園を活用したイベント強化
 実施主体は実行委員会形式となると考えるが、公園等を利用して市民参加型、観光型の祭りやイベントの強化を目指す観光課から挙げられた事業である。

○他都市と協働したイベントの開催
 実施主体としては同じく実行委員会形式を想定。甲府市以外の近隣でなおかつ観光地として大きな都市をイメージし、他都市と協働した集客力ある市民参加型及び観光型のイベント開催を目指すが、具体的なものはまだない。

委員長が、基本計画の目的、ターゲット、内容の基本方針の話し合いがないまま個別の計画が出てきたことについて、委員に戸惑いがあることを示唆した上で、それを想定してあえて委員に諮ったことを説明。
理由として、目的やターゲット等を先に話し合うと大混乱するため、まずは事務局である市の各部から中心市街地活性化に役立つであろうプランを出してもらったと述べた。
今から、このプランについて委員に質疑応答を行い、その後委員からの意見、アイデアを加え、計画を実効性・実現性のあるものにしたい旨を説明した。その上で、個別事業について全体に諮っていたのでは莫大な時間がかかるため、ソフト系、ハード系に分けることを提案。

「4.土地区画整理事業」「6.公営住宅等を整備する事業」のハード系プロジェクトについてはハードが得意分野である建築家の人が都市計画の専門家等でプロジェクトをつくって検討し、それ以外の項目についてはソフト系としてイベントや商店街の活性化策等でそれぞれプロジェクトをつくり意見交換をしていく進め方の委員長の考えを示した。

この件については、最後に諮ることとし、説明に対する質疑を受けた。

【A委員】都市計画道路古府中環状浅原橋線は、中心市街地活性化基本計画のエリア外を通っているようであり、期間も平成30年度までとかなり長い計画だが、そういうものも入れてよいのか。

【事務局】ほんのわずかだが現行の計画区域内110haに入っている。実施時期は、この工区内で想定される年度で示した。中核の基本計画は平成20~24年だが、事業として概ねこの年度間で実施できるということで記載した。

【B委員】今回載せたものは、どのようにして市民の意見を反映させたのか。

【事務局】今回、市の想定事業として示したものは、最初に説明したようにこれを完全に計画に載せるということではないため、その意味においては市民の意見等は聞いてない。今日の会議で委員からのアイデアや意見を聞くために載せたにすぎない。ただ、素案等が順次固まってきた時には、ワークショップやパブリックコメント等、市民に意見を聞くなどのいくつかの機会を設ける予定だ。今後、事務局案について検討し、新たなものも加えていくということでご理解願いたい。

【B委員】前回の計画は内容もよく分かっていないし、自分たちが参画した計画という認識もなかった。今度の計画こそ絶対に実現させるべきということであれば、周りを巻き込み、当事者の商人もやる気にさせることが大事だと思う。ところで、バリアフリーの基本構想について、説明して欲しい。

【事務局】今、段差があり、車椅子で歩行困難な所等を随時改善していこうということで、甲府駅南、平和通り中心に構想がある。その地区が再開発の地区とセットにできるため、集中的にバリアフリーとして道の改良をしていき、合わせて、再開発事業と宝石ロードをセットにしていきたい。

【B委員】現在は石畳になっているのだが、これはバリアフリーではないということか。

【事務局】どこまでかということはまだ詳しく勉強していないが、車椅子の方が歩行を自由にできる形がバリアフリーと認識している。詳細は具体的な事業計画で示したい。

【B委員】では、宝石ロードと言っても具体的にはこれから決めるということか。

【事務局】事業名は決まっているが、どういうモニュメントを置くとか、どういう工夫を凝らすといった事業計画の内容は、住民、市民と作っていきたい。

【B委員】良い考えがあるので、具体的な計画を立てるときには参画させてもらいたい。

【C委員】計画道路部分について、いつからいつまでやるのか、目標期間があるのならそれを示してほしい。それによって、今回の例えば2番の計画区域について該当してくるかどうかを判断させてもらいたい。商店に関していえば、個々の店が一生懸命頑張るという意欲と努力があって、それを県や市や一般の人たちがバックアップするのだ。上が何かしているのを待っている姿勢ではだめ。ただ、店主等の考えが伝わることが重要で、様々な情報交換が必要だ。事業主体が行政などになっているが、例えば花いっぱい運動は地域の住民が実際にやるため、事業主体は、実際にやる人たちを載せ、住民の顔が見えるような形の事業内容にした方がよい。

【事務局】中心市街地110haを囲むように、都心環状線という都市計画道路を設置している。

南側:和戸・竜王線(連雀問屋街から東へ向かう道)。
北側:甲府駅北口に当たる愛宕町下条線と、今、山梨県で中央病院のところを施工しているがそれが繋がる。
縦の通り・西側:古府中環状浅原橋線。県民文化ホールから旧穴切小学校方面へ北進する区間260m。この区域は青い区域からは外れるが、都心環状線ということでこの道路を整備することにより、都市計画道路のグリットができ、交通の便がよくなると考え、西側工事事業を掲げた。
縦の通り・東側:市川大門線(武蔵野映画館5のところ)今は山梨県で整備を検討。市で先程の連雀問屋街と交差する。

区域の中に入るか否かでは、挙げさせてもらった古府中の260mは入っていないが、その延長上のグリットとしては十分110haを捉えての話である。
事業年度は、1区間7年間くらいと推測している。今の時点では約10年ということで事業期間を記載した。今後、具体的な事業の詰めを行っていきたい。

【D委員】中心市街地の活性化事業というのは大きく言えば2種類ある。1つは中心商店街の活性化、もう1つが新都市拠点整備だ。この2つは異質なものである。
今の道路と中心市街地活性化事業とどう関わりがあるのか分からない。また、「まちなか回遊道路」の「宝石ロード」とか「山裾いにしえの道」の整備とは、一体、何をどう整備するのか。

【事務局】都市計画道路と都市計画線の整備が活性化にどのように寄与するかという質問については、中心市街地に外側から接近しやすいということである。現在、自動車かバスでのアプローチが考えられるが、大きな道を110haと一緒に整備することで、甲府市の外側の人、あるいは甲府市以外の人が交通渋滞を起こさず、中心市街地に接近しやすくなる。帰りも都心環状線を使えばスムーズに抜けられるという交通の利便性の向上効果ということで都市計画道路整備を考えている。「山裾いにしえの道」「宝石ロード」は訪れた人の歩行空間として、いかに快適に目的地まで歩いていけるかという環境整備、歩行空間の整備という観点から挙げた。

【D委員】宝石ロードはどこを歩くのか。

【委員長】まだ具体的なことは決まっていない。

【D委員】その道はどのように宝石ロードになりうるのか。名前だけ付けても仕方ない。

【委員長】今回はあくまでも机上のプランを聞いている。各論まで入るとそれで時間が経過してしまうため、今日は簡単に質問や意見をいただきたい。

【D委員】今の道路をどんどん拡大して、車で来るような人を増やすようなというのは、どうもコンパクトシティの考え方とは逆行するような気がする。

【E委員】平成11年の旧基本計画は、いわゆる連雀問屋街地区という部分で、旧計画にこの道路を付け加える形にしたそうだ。その時の資料を見ると、地元、連雀問屋街の組合だと思うが、当時、平成3~5年にかけて都市活力再生拠点整備事業の導入を検討してきた経緯がある。平成11年ごろには、地元地権者を中心に和戸町竜王線の整備、再開発事業による商業と居住地の整備構想が継続して協議されている。
1つは現在、連雀問屋街でここに記されているような構想や協議がまだ継続されているのかである。都市計画道路は東の和戸町とか美術館通りなどが年次的にされていると思うが、全体の実施計画、整備計画、その中での位置づけはどのような形になっているかを示してほしい。
案内板(サイン)設置事業というのがあるが、今、中心市街地を中心に主な路線の道路の愛称名を設定する委員会が設けられているようだが、旧町名を道路の名称にすると同時に、サインを設置するのにも旧町名に愛着を持たせるという意味で活用していけば活性化に繋がるのではないか。
北口の県立図書館の問題が未解決の問題としてある。どういう形で決着を見るかというのは、非常にこの計画にも大きく影響を及ぼすと思う。今、この中の位置づけどおりの必要性というところで内容を見ると、そのことには触れず、もし北口に県立図書館ができなくても、できても対応できるような内容になっている。甲府市としては北口に県立図書館をというスタンスであると聞いているが、これがどのようになるのかということも計画について話していただきたい。

【事務局】連雀地区については、以前、再開発でという話が一時あったが、その後、討議がなく、現在は都市計画道路を抜く、あるいは再開発して抜くということで、また地元の方と話を詰めていかなければならないと考えている。都市計画道路の2つの工区の位置づけについては、甲府市で緊急性または、効率を考えて、平成16年に道路整備プログラムを作っている。それには、都市計画について、9工区の緊急性が高いことから集中的に事業をしていこうと位置づけている。この2工区についても、9工区に含まれている。全体の工区として、中から選んでいきたいと考えている。

【委員長】図書館については、委員会としては様子を見ながら進めていきたい。

【副市長】図書館は県で委員会を作っている。年度内にかけて議論するということなので、スケジュールからいえば、この委員会で計画案をつくる前に県の県立図書館の結論が出るということは期待しにくいのではないかと思う。そのため、図書館については、今は横に置いて議論せざるを得ないのではないか。
道路の愛称については今、市役所で別途進めている。昔の柳町等の辺りの市道で、愛称が既についているものもあるが大半はついていない。そこに旧町名を生かすという意味で、現在、市民の意見を聞きつつ準備をしている。
事務局案で了承されれば、今夏くらいには、道路標示も含めて工事することになる。古い町名が残っているエリアを全部、今回の事業でカバーしているのではなく、かなり広いため、第1弾くらいのつもりでやっていく。少なくとも第1弾に関しては、この計画ができるより前に既に事業が終わってしまうだろう。
第2、第3弾をやる時は、また市民の意見を聞くことになるが、その段階において、中心市街地の計画をどうするかということが出てくることだろうと思う。

【委員長】初めに戻って、4、6番について質疑を行っているが、他にはどうか。

【F委員】案内板(サイン)設置事業について、今、学生が地図を作っている。それを案内版に生かしてもらえればいい。英語、中国語、韓国語に訳せば、観光客にも対応できる。学生達の意見も聞いてもらいたい。

【委員長】そのことは、意見を聞いたということにしておきたい。

【G委員】再開発ビルに住宅が104戸ということで、公営住宅等ということであるため、おそらく市営住宅も範疇に入っていると思うが、現在の市営住宅は充足している状態なのか、それとも今後増やしていくのか。市のHPを見ると、一部老朽化による建て替え等などについて書いてある。もし建て替えの事業があるのであれば、中心市街地の方に引っ張ってくればいいと思うが、説明をお願いしたい。

【事務局】新たな市営住宅の建設は、総合計画の中には入っていない。ただ、老朽化した古い住宅が北新にあるため、それを整備していくことは計画に入っている。

【委員長】この質問は、104戸だけではなく更に住宅を増やすことによって中心街に居住人口を増やせるのではないかという指摘だと思う。

【副市長】公営住宅への入居を待ってもらっている人はかなりいる。しかし、建て替えの計画はあるが、古いものを壊して、別の場所に持っていくということになると、今住んでいる人の生活もあるため、難しい。別のところで建てるとなると、土地を確保しなければならず、極めて大きな負担がかかるため、原則的には現地での建て替えを考えている。全く新規に公営住宅を増やすということになると用地の問題等々あるため、現状では公営住宅を増やすという考えは持っていない。

【B委員】市では二世帯住宅を奨励していて、その際には融資をしているが、それは市街地活性化に大きくつながると思う。郊外から市内に来てアパートを借りる場合は家賃補助、マンションを建てるときにはそれに対する融資がある。その点は、どうなっているのか。

【副市長】実施していた事業もあるが、事情で止めた事業もある。例えば、マンションに対する補助もやっていたが、それは止めている。街中に居住していただくのは大事なので、ここにはこれだけしか挙げていないが、他に必要があるかは議論していきたい。

【H委員】 2年間に渡ったフォーラムの一番の声は、やはり中心街に買い物に行っても駐車場がないとの意見が一番多かった。駐車場問題というのはどのように考えているのか。

【事務局】駐車場については、今回の重要な課題である。委員会の中で示した資料には、まだ具体的な事業はないが、活性化協議会の下部組織でとして駐車場、公共交通等の検討ワーキンググループの設置が決まったので、かなり難しい問題もあるが、慎重に協議を進めていきたい。

【委員長】駐車場の問題については桜町の方でも検討しているし、紅梅の再開発ビルの中にも駐車場が入ることになっている。計画の中に説明ではその点が触れられていないが。

【A委員】商業活性化の点で駐車場が必要というのは充分理解できるが、今回の中心市街地活性化基本計画は、今までの延長線ではないということを理解していただきたい。今まではお客さんを呼ぶための駐車場という簡単な構図だったが、甲府市内の駐車場の台数だけ見ると数はある。駐車場があればという意見は無視できないが、あればそれでいいのかという事も言える。
実はそれよりも、もっと住む人達を増やすとか、あるいは地域自体の人口を増やして公共交通機関を使って来てもらう。そこを目指していくことが今回の中心市街地活性化の課題だと思う。駐車場という意見は当然入ってくるものだと思うが、私は必ずしも全てではないと思う。

【B委員】旧TMO区域推進事業として空き店舗の活用等あるが、店舗の品揃えなど現在は魅力のない店が多い。中心市街地にふさわしい商店に生まれ変わらせるかが大事。

【事務局】先ほどのTMO区域というのは、旧市街地活性化区域でして、当面この区域の方をTMO区域と呼んでいる。TMO区域推進事業というのは、TMO区域内の商店街の活性化を目指すという事業である。

【B委員】そうするとTMO推進事業というのは、前のTMO区域にある商店に対して特に手厚いものか。

【副市長】今回の資料は議論の際に、とりあえず今用意できるものを集めて資料として出したにすぎない。従って、今やっている事業を並べているだけである。今までの計画の中で、今後も基本的には同じような事業が必要ではないだろうかということで書いているにすぎない。従って旧TMOを新計画に書くのは変じゃないかという考えだと思うが、それはそのとおりで、これは新計画に位置付けるにあたってもう一回考え直して載せるのか載せないのか、載せるなら中身をどうするのかということを考え直す必要があると思う。
内容は、ここに列挙しておりますが、足りないものは沢山ある。さらにいくつかの事業を既に検討しているものもあるし、これから更に検討してアイデアを出していかなければならないものあると思う。市でもそんなに多くの知恵があるわけではないので、ぜひこういうことをやるべきだという提案を、委員からいただければと思う。

【I委員】平成17年度~19年度までの計画で、市内地コミュニティ活性化事業というのが今進んでいる。先ほど委員長からも紹介があった桜座とか銀座の老人向けのサロン、幼児を預かる施設(町の駅)の3つの事業がスタートしているが、あれは19年度で一応区切りになるわけだが、桜座やあとの2つについても、それぞれ継続要請の声を聞いている。これは市と県と国と、この3者でそれぞれ補助金を出してスタートしているが、こういう認知されたものの継続は、活性化の大きな要素になっていくと思う。
これらは今後どうなっていくのか。終わってしまうのか、それとも次のものを市と県が考えていくのか。補助金がないと恐らく3つの施設は自立してやっていくのは難しいと思う。だから、今までの事業で進捗していて認知されているものについては、これは更に維持継続をしていく必要があると思いまして意見を出した。

【委員長】色々あろうかと思うが、全然話題にのってこなかったのが実は交通問題である。そういう事を含めて、私からの提案であるが、分科会が2つと言ったが、3つにしたいと思う。第一はいわゆるハード系、都市計画などの建築系。もうひとつは商業系、もうひとつは交通系ということで、皆さん委員の中から希望をいただきたい。
そこで今日の市の方から色々いただいた件も含めて、皆さんでこういう風にした方がいいとかこういう事を付け加える等を行っていけらたらと思う。いわゆる都市計画系、商業系、交通系、この3つのプロジェクトを立ち上げたいと思っている。
勝手に私がこの方にお願いしたいなと思っているのは、都市計画は長田委員、商業系は輿石委員、交通系は佐々木委員にお願いしたい。これは自由に参加してもいいが、どこかに所属していただきたいと思っている。長くやるつもりはなく、せいぜい8月。7月8月くらいでやりたい。9月になると骨格が決まってくるので、できるだけ長期にならずに、7月8月の段階でやっていきたいと思っている。事務局の方へどこに所属するか伝えていただければありがたい。自分はこのプロジェクトに所属したいという希望を頂きたいと思う。今日は第一のテーマは以上にさせて頂きたい。

(2)計画区域について

【事務局】資料2により説明 現行計画の中心市街地の区域は、町丁別で全体が中心市街地に入っているのは、中央1丁目と丸の内1丁目だけであり、他の町丁は、その一部分が中心市街地の区域となっている。中心市街地活性化基本計画を策定する場合は、まず区域を決定して、そこにおいて様々な事業の展開をして中心市街地の活性化を図っていくということであるので、この基本計画において、区域を決定するというのは大変重要な意味を持っていると理解していただきたい。

【委員長】区域の問題について、皆さんから意見があればお願いする。一応現行の計画では110ヘクタールになっている。

【A委員】今回の計画が歩いて暮らせるとか、コンパクトシティということで、他の自治体などを見ても人口増を目標に掲げている地域も多い。そういったことから住宅地をもう少し加味するということも検討した方がよいのではないか。恐らく色々事業などが展開できる地域が入っていることが望ましいと思うが。市の力が及ばないところは結構あると思う。国の機関であるとか県庁の中とかの位置づけはどう考えたらいいのだろうかということである。裁判所、日銀、その他大きな施設があるが、そういった地域をどのように考えたらいいか。そのあたりのことは疑問としてある。

【副市長】国の施設や県の施設でも民間の施設であっても、市の施設でなければ市の力は及ばないのは同じで、むしろ公共の施設の方が民間の施設よりも意見を言いやすい。国の施設が沢山あるというのは、市から物が言いやすいかどうかという点においては、あまり支障にはならないと思っている。

【A委員】朝日町の商店街は、そこだけ飛び出した形になってしまう。あそこの商店街だけ入るというのであれば、あるところだけ抜くという事も充分考えられる。

【副市長】110haを広げることはできないわけではない。理由があれば当然ある程度広げることは可能だと思うが、ただ何倍にもするということはありえないと思う。

【J委員】区域については、先に決めなければならないのか、そもそも施策が先に出てきて、まちなか居住を進めて住宅地の施策も整理し、だから住宅地を区域に入れなければいけないなど、施策が先にある程度決まったらそれに対応してフレキシブルに区域を決める方が良いのでは。

【委員長】私は、事業が決まって区域が決まるので、この問題については、一応現行の110haを頭の中に入れながら、今後の事業の展開を見て区域の問題を決めていくという風にしたいと思う。とりあえず暫定的に、110haをひとつのゾーンとして、委員会を進めていきたい。

(3)数値目標について

【事務局】数値目標としては、まさしく事業が確定していかないと数値目標は達成できない。
配布した資料は、中心市街地の力を見る一般的なデータをまずは示したという事で理解いただきたい。
まずは資料3の1は、北口1丁目から愛宕町まで現行の110haの人口である。一番古いデータは昭和41年ということで、いわゆる110haの中心部の人口は34,823人。甲府市全体は178,022人で、中心市街地の占める構成率としては20%近く占め、多くの方々が住んでいた。
それから、平成6年は今から13年前になるが、中心部の人口は15,907人。この時点で昭和41年から半減している。逆に甲府市全体の人口は約20万人と増えている。ということで中心地における人口は8.03%、3分の1近くになっている。
平成19年で中心市街地の人口は12,467人ということで、全体から占める割合でいうと6.45%である。18年~19年については、若干6名増えている。例えば北口3丁目とか、丸の内2丁目が増えている。また、参考として相生3丁目、宝2丁目、中央3丁目、中央5丁目、の平成19年度の人口を掲載してある。
平成19年4月1日現在の人口動態では、特に問題となっているのは65歳以上の高齢化率で、中央部の65歳以上の高齢化率は、31.9%である。甲府市の高齢化率が23%なので、10%までとはいかないが、かなり高いウェイトで高齢化が進んでいる状況である。
参考として毎年商工振興課で調査している空き店舗調査の結果を提示した。
それから資料3-2は、商業統計調査の抜粋である。平成6年~9年、14年、16年が最新である。商業統計の今年度の調査は今やっているところで、市全体も減っているし、また中心市街地の商店街を含めた売上も減っている状況である。今回の数値目標には、こういった人口とか商業の数値がどうしても必要になってくる。計画記載の事業がどの程度、こうした数値を良い方に持っていく力があるのかがポイントとなってくる。

【事務局】資料をご覧いただきたいが、基本計画の設定目標の達成手段について、最初に認定された富山と青森以外の数値目標である。特徴的なものでは、金沢市では金沢ふらっとバスの年間乗車人員が載っており、それ以外にも熊本市では市電が走っているので、年間市電利用者数とか大分県豊後高田市では昭和の町ということで、非常に観光客が増えている状況なので、独自の数値を設定しているところもある。先ほどの説明の中の数値を参考にしていただき、今後の事業と区域との関係もあるが、最終的にはどの程度数値を目標設定していくか、非常に難しい問題だが、まずは委員に甲府市としてはどのような数値目標に定めていったらいいのかを中心に意見を頂きたいと思っている。

【委員長】数値目標は過去のデータがないと目標は立てにくいので、7年前の基本計画を見ると、通行量と売上高と空き店舗数と居住人口と、6つのデータが掲載されている。今事務局からも居住人口と商店街の売上、空き店舗数などのことが示されているが、どのようにするか。しかし、これも基本的にはそんなに大きい問題ではないと思う。というのは、データがないと何も出来ないので、少なくとも通行量と売上高と空き店舗率と居住人口の中の4つの中の例えば3つを選ぶのかというようなことになるかと思う。
新たなデータを見たときにバスの問題もちょっと入れにくいし、観光客の数値も入れにくいし、市電も走っていないので、そういうことを考えると通行量か空き店舗率か居住人口か。売上高というのはなかなか掴みづらいところである。というのは、各店舗の売上高を出してくれというのはなかなか言いづらい。そうすると、商業統計から引っ張ることとなる。

【E委員】小売販売が甲府以外の状況がどうなるか、非常に流動的。昭和町のショッピングセンターがどう動くか。もちろん住む人が多ければ通行量が増える。あと、賑わいという事になると尺度というか、色々出てきてしまうと思う。そういう意味で言えば居住と通行量がいいのではないか。空き店舗の数を減らしていくのはターゲットであり、そういったものがあった方が分かりやすいと思う。

【委員長】通行量と居住人口と空き店舗について数値目標を決めていったらどうかという意見だが、他にいかがか。

【D委員】最初のスケジュールによると、この委員会と並行して市民調査を実施するそうだが、そうであれば、データがないものでも数値目標として取り上げられる可能性がある。また、終了年度に調査をやって比較すれば良いと思う。

【事務局】市民アンケートについては、今月中にアンケートの設計等を行い、7月に実施予定である。しかしながら、市民アンケートは、中心市街地を活かせる市民の意向調査ということで実施する。数値目標に対するアンケートは今のところ考えていない。甲府市民の方々の中心市街地に対する意向調査として大切なので、まずこの市民アンケートに関しては、こういった幅広い市民に対する意向調査として理解を頂きたい。

【D委員】数値目標というときに活性化事業の目玉らしきものが2つ異質なものがある。「新都市拠点整備事業」というは相当大きな事業である。この場合の数値目標は商店街の数値目標とは全く違うものである。それを1本の目標と決めることは、分からない。その辺をどうなさるかも明確にしてほしい。それから、「中心商店街」というのは、「近隣商店街」とは違うわけであり、高度な買回り品を提供する。そういうものを調査して現状を明らかにして、目標を設定することも大事ではないか。

【委員長】各自意見があると思い、とりあえず今日のところは結論が出にくいが、やはり最低不可欠な項目が当然あろうかと思うので、先ほど意見の出た、通行量と空き店舗率それから居住人口。この3本については過去のデータがあるので、これをどういう方法で増やしていくかということは、大事な要素だと思う。どこでどういうデータを収集するかという問題もあるので、今日のところは3つの数値目標をはっきりしたいと思う。

【A委員】空き店舗数や空き店舗率を目標にしている市がある。分母の商店数の変化により空き店舗率が増減する。そうした数値の取扱いには注意願いたい。

【委員長】時間もだいぶ過ぎてきたが、結論が出ない状態である。次回の委員会は事務局と打合せし、7月17日(火)に実施したいと思う。場所は未定で、時間は午後3時である。その時までに商工会議所から何かプランが出てきたら、それも併せて検討していただきたい。その間にプロジェクトが開催可能か、これは皆さんと詰めていきたい。策定委員会前に開催を希望するプロジェクトもあると思う。その辺をこの後3つのプロジェクトの方と相談して、またお知らせしたい。なお、プロジェクトについてはあまり事務局に負担をかけないようにしたいと思い、できるだけ我々で実施したい。
なお、ワークショップが8月25日(土)に市民の皆さんを公募して開催される。県庁の中で比較的若手が、自分達も中心市街地の事について色々話し合いをしたいということで、今週29日に有志の方々が集まって話し合いを行う。様々な意見を集約していけば、少しずつ形が出来てきて、中身が充実したものになっていっていくと思う。事務局の方から何か連絡等があったらお願いしたい。

【事務局】今日の議題については、先般の会議の中で委員の方から委員会の会議の今日の目標を設定して議論すべきではないかという意見を頂いたので、できる限り何か成果を出せるような形で考えていたが、やはりなかなか簡単にはいかない部分もあったので、そういう意味では委員長の方からも話があったが、委員会で結論が出たというものがなかった部分は、ご了承願いたい。次回の委員会については、7月17日の午後3時から開催するが、会場等決定したら、改めて連絡する。前の委員会でも言われているように、事前に提示できる資料については、事前送付させていただく。それから事業については、非常に重要な問題で、県、また、商工会議所の方でも準備を進めているが、次回まで日数も少ないので、今日示した部分については、参考ということで、今後は皆さんからも具体的なご提案をお願いしたい。

【委員長】都市計画は私を入れて4人、商業系は私を入れて5人、交通系は私を入れて8人という事で、都市計画と商業系がやや人数が少ないので、入ってもいい方は声をかけてほしい。 以上で本日の会議は終了とする。